○鳴門市債権管理条例
令和8年3月17日
条例第6号
(目的)
第1条 この条例は、市の債権の管理に関する事務の処理について一般的な基準その他必要な事項を定めることにより、市の債権管理の一層の適正化を図り、もって公正かつ円滑な行財政運営に資することを目的とする。
(1) 市の債権 金銭の給付を目的とする市の権利(地方自治法(昭和22年法律第67号)第240条第4項第3号から第8号までに掲げるものを除く。)をいう。
(2) 公債権 市の債権のうち、地方自治法第231条の3第1項に規定する歳入に係る債権及び地方税法(昭和25年法律第226号)の規定に基づく徴収金に係る債権(以下「市税に係る債権」という。)をいう。
(3) 強制徴収公債権 公債権のうち、市税に係る債権及び法令の規定に基づき国税又は地方税の滞納処分の例により処分することができる債権をいう。
(4) 非強制徴収公債権 公債権のうち、強制徴収公債権以外の債権をいう。
(5) 私債権 市の債権のうち、公債権以外の私法上の原因に基づいて発生する債権をいう。
(6) 非強制徴収債権 非強制徴収公債権及び私債権をいう。
(他の法令等との関係)
第3条 市の債権の管理に関する事務の処理については、法令又は他の条例若しくは規則(地方公営企業法(昭和27年法律第292号)第10条に規定する企業管理規程を含む。以下同じ。)(以下「法令等」という。)に特別の定めがある場合を除くほか、この条例の定めるところによる。
(市長等の責務)
第4条 市長及び地方公営企業の管理者(地方公営企業法第7条の管理者をいう。)(以下「市長等」という。)は、法令等の定めるところにより、市の債権を適正に管理しなければならない。
(台帳の整備)
第5条 市長等は、市の債権を適正に管理するための台帳(電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られた記録をいう。)を含む。)を整備するものとし、当該台帳に記載し、又は記録すべき事項については、規則で定める。
(債務者等に関する情報の利用等)
第6条 市長等は、履行期限までに履行されない市の債権がある場合において、当該市の債権の管理に関する事務を効果的に遂行するため必要があると認めるときは、当該事務の遂行に必要な限度で、法令等の規定に従い、当該市の債権の債務者又はその保証人に関する情報を、同一の実施機関(鳴門市個人情報の保護に関する法律施行条例(令和5年鳴門市条例第2号)第2条第1項に規定する実施機関をいう。以下この項において同じ。)の内部において利用し、他の実施機関に提供し、又は他の実施機関から収集することができる。
2 市長等は、前項の規定により利用し、又は収集した情報を当該市の債権の管理に関する事務以外の事務に利用してはならない。
3 市長等は、第1項の規定により利用し、又は収集した情報を当該市の債権の管理に関する事務に利用するときは、個人情報の保護に関する法律(平成15年法律第57号)その他の法令等の規定を遵守し、かつ、当該債務者及び第三者の権利利益を不当に侵害することのないようにしなければならない。
(督促)
第7条 市長等は、市の債権について、履行期限までに履行しない者があるときは、法令等の規定により、期限を指定してこれを督促しなければならない。
(滞納処分等)
第8条 市長等は、強制徴収公債権の滞納処分並びに徴収猶予、換価の猶予及び滞納処分の停止については、法令等の規定によりこれを行わなければならない。
(1) 担保の付されている非強制徴収債権(保証人の保証があるものを含む。)については、当該債権の内容に従い、その担保を処分し、若しくは競売その他の担保権の実行の手続をとり、又は保証人に対して履行を請求すること。
(2) 債務名義(民事執行法(昭和54年法律第4号)第22条に規定する債務名義をいう。以下同じ。)のある非強制徴収債権(次号の措置により債務名義を取得したものを含む。)については、強制執行(民事執行法第2章に規定する強制執行をいう。以下同じ。)の手続をとること。
(履行期限の繰上げ)
第10条 市長等は、市の債権について、履行期限を繰り上げることができる理由が生じたときは、遅滞なく、債務者に対し、履行期限を繰り上げる旨の通知をしなければならない。ただし、第13条第1項各号のいずれかに該当するときその他特別の事情があると認めるときは、この限りでない。
(債権の申出等)
第11条 市長等は、市の債権について、債務者が強制執行又は破産法(平成16年法律第75号)の規定による破産手続開始の決定を受けたこと等を知った場合において、法令の規定により市が債権者として配当の要求その他債権の申出をすることができるときは、直ちに、そのための措置をとらなければならない。
2 前項に規定するもののほか、市長等は、市の債権を保全するため必要があると認めるときは、債務者に対し、担保の提供(保証人の保証を含む。)を求め、又は仮差押え若しくは仮処分の手続きをとる等必要な措置をとらなければならない。
(徴収停止)
第12条 市長等は、非強制徴収債権で履行期限後相当の期間を経過してもなお完全に履行されていないものについて、次の各号のいずれかに該当し、これを履行させることが著しく困難又は不適当であると認めるときは、以後その保全及び取立てをしないことができる。
(1) 法人である債務者がその事業を休止し、将来その事業を再開する見込みが全くなく、かつ、差し押さえることができる財産の価額が強制執行の費用を超えないと認められるとき。
(2) 債務者の所在が不明であり、かつ、差し押さえることができる財産の価額が強制執行の費用を超えないと認められるときその他これに類するとき。
(3) 債権金額が少額で、取立てに要する費用に満たないと認められるとき。
(履行延期の特約等)
第13条 市長等は、非強制徴収債権について、次の各号のいずれかに該当する場合は、その履行期限を延長する特約又は処分(以下「履行延期の特約等」という)をすることができる。この場合において、当該非強制徴収債権の金額を適宜分割して履行期限を定めることを妨げない。
(1) 債務者が無資力又はこれに近い状態にあるとき。
(2) 債務者が当該債務の全部を一時に履行することが困難であり、かつ、債務者の現に有する資産の状況により、履行期限を延長することが徴収上有利であると認められるとき。
(3) 債務者について災害、盗難その他の事故が生じたことにより、債務者が当該債務の全部を一時に履行することが困難であるため、履行期限を延長することがやむを得ないと認められるとき。
(4) 損害賠償金又は不当利得による返還金に係る非強制徴収債権について、債務者が当該債務の全部を一時に履行することが困難であり、かつ、弁済につき特に誠意を有すると認められるとき。
2 市長等は、履行期限後においても、前項の規定により履行延期の特約等をすることができる。この場合においては、既に発生した履行の遅延に係る損害賠償金その他の徴収金(以下「損害賠償金等」という。)に係る市の債権は、徴収すべきものとする。
(債務の免除)
第14条 市長等は、前条の規定により債務者が無資力又はこれに近い状態にあるため履行延期の特約等をした非強制徴収債権について、当初の履行期限(当初の履行期限後に履行延期の特約等をしたときは、最初に履行延期の特約等をした日)から10年を経過した後において、なお、債務者が無資力又はこれに近い状態にあり、かつ、弁済することができる見込みがないと認められるときは、当該非強制徴収債権及びこれに係る損害賠償金等を免除することができる。
(1) 当該非強制徴収債権(当該非強制徴収債権の消滅時効について、時効の援用を要するものに限る。以下この号において同じ。)について、消滅時効に係る時効期間が満了したとき(債務者が当該非強制徴収債権について履行の意思を示し、又は履行したときその他債務者が時効の援用をしない特別の理由があるときを除く。)。
(2) 破産法第253条第1項、会社更生法(平成14年法律第154号)第204条第1項その他の法令の規定により、債務者が当該非強制徴収債権についてその責任を免れたとき(当該非強制徴収債権につき保証人の保証がある場合を除く。)。
(3) 債務者が死亡し、その債務について限定承認があった場合、相続人全員が相続放棄した場合又は相続人が存在しない場合において、その相続財産の価額が強制執行した場合の費用並びに他に優先して弁済を受ける市の債権及び市以外の者の権利の金額の合計を超えないと見込まれるとき。
(5) 第12条に規定する徴収停止の措置をとった当該非強制徴収債権について、徴収停止の措置をとった日から相当の期間を経過した後においても、なお債務者が無資力又はこれに近い状態にあり、資力の回復が困難で、弁済することができる見込みがないと認められるとき。
(6) 債務者が著しい生活困窮状態(生活保護法(昭和25年法律第144号)の適用を受け、又はこれに準じる状態をいう。)にあり、資力の回復が困難で、当該非強制徴収債権について履行の見込みがないと認められるとき。
(7) 債務者が失踪、所在不明その他これらに準じる事情にあり、当該非強制徴収債権を徴収できる見込みがないとき。
2 市長は、前項の規定により当該非強制徴収債権及びこれに係る損害賠償金等を放棄したときは、これを議会に報告しなければならない。
(委任)
第16条 この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。
附則
この条例は、令和8年4月1日から施行する。